「賃上げ促進税制」について(令和4年4月1日から令和6年3月31日までの間に開始される各事業年度対象)
経済産業省ホームページで、「賃上げ促進税制」についての資料等が公表されています。令和4年度税制改正の「賃上げ促進税制」について説明したもので、令和3年12月の政府決定時点の内容が説明されていますが、詳細情報については、租税特別措置法等の成立後、令和4年5月を目途に経済産業省ホームページで公表するとのことですので、賃上げに取り組む経営者の皆様は内容を事前に確認しておくことをお勧めいたします。
■賃上げ促進税制
【大企業】雇用者全体の給与等支給額の増加額の最大30%を税額控除※
【中小企業】雇用者全体の給与等支給額の増加額の最大40%を税額控除※
※税額控除上限:法人税額又は所得税額の20%
■用語の説明
給与等支給額
国内雇用者(法人又は個人事業主の使用人のうちその法人又は個人事業主の国内に所在する事業所につき作成された賃金台帳に記載された者をいいます。
パート、アルバイト、日雇い労働者も含みますが、使用人兼務役員を含む役員及び役員の特殊関係者、個人事業主と特殊の関係のある者は含まれません。)に対する給与等(俸給・給料・賃金・歳費及び賞与並びに、これらの性質を有する給与(所得税法第28条第1項に規定する給与所得)をいいます。退職金など、給与所得とならないものについては、原則として給与等に該当しません。)の支給額をいいます。
ただし、給与等に充てるため他の者から支払を受ける金額がある場合には、当該金額を控除します。
雇用者全体の給与等支給額の増加額
全ての国内雇用者に対する給与等支給額について、適用年度の給与等支給額から前年度の給与等支給額を控除した額をいいます。
継続雇用者の給与等支給額【大企業向け】
継続雇用者(前事業年度及び適用年度の全ての月分の給与等の支給を受けた国内雇用者であって、前事業年度及び適用年度の全ての期間において雇用保険の一般被保険者であり、かつ前事業年度及び適用年度の全てまたは一部の期間において高年齢者雇用安定法に定める継続雇用制度の対象となっていない者を指します。)に対する給与等支給額をいいます。
教育訓練費
国内雇用者の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上させるために支出する費用のうち一定のものをいいます。具体的には、法人が教育訓練等を自ら行う場合の費用(外部講師謝金等、外部施設使用料等)、他の者に委託して教育訓練等を行わせる場合の費用(研修委託費等)、他の者が行う教育訓練等に参加させる場合の費用(外部研修参加費等)などをいいます。
中小企業者等【中小企業向け】
青色申告書を提出する者のうち、以下に該当するものを指します。
(1)以下のいずれかに該当する法人
(ただし、前3事業年度の所得金額の平均額が15億円を超える法人は本税制適用の対象外)
①資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人
ただし、以下の法人は対象外
• 同一の大規模法人(資本金の額若しくは出資金の額が1億円超の法人、資本若しくは出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人超の法人又は大法人(資本金の額又は出資金の額が5億円以上である法人等)との間に当該大法人による完全支配関係がある法人等をいい、中小企業投資育成株式会社を除きます。)から2分の1以上の出資を受ける法人
• 2以上の大規模法人から3分の2以上の出資を受ける法人
②資本又は出資を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
(2)常時使用する従業員数が1,000人以下の個人事業主
(3)協同組合等(中小企業等協同組合、出資組合である商工組合等※)
※協同組合等に含まれる組合は、農業協同組合、農業協同組合連合会、中小企業等協同組合、出資組合である商工組合及び商工組合連合会、内航海運組合、内航海運組合連合会、出資組合である生活衛生同業組合、漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、森林組合並びに森林組合連合会です。
詳しくは下記参照先をご覧ください。