2024年04月08日 新着情報

「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定され、建設業の担い手を確保するため、労働者の処遇改善に向けた賃金原資の確保と下請事業者までの行き渡り、資材価格転嫁の円滑化による労務費へのしわ寄せ防止、さらには、働き方改革や現場の生産性向上を図るための措置が盛り込まれました。

1.背景
○建設業は、他産業より賃金が低く、就労時間も長いため、担い手の確保が困難。
○建設業が「地域の守り手」としての役割を将来にわたって果たしていけるよう、時間外労働規制等にも対応しつつ、処遇改善、働き方改革、生産性向上に取り組む必要。

2.概要
(1)労働者の処遇改善

○労働者の処遇確保を建設業者に努力義務化
国は、取組状況を調査・公表、中央建設業審議会へ報告

○標準労務費の勧告
・中央建設業審議会が「労務費の基準」を作成・勧告

○適正な労務費等の確保と行き渡り
・著しく低い労務費等による見積りや見積り依頼を禁止
国土交通大臣等は、違反発注者に勧告・公表
(違反建設業者には、現行規定により指導監督)

○原価割れ契約の禁止を受注者にも導入
労務費確保のイメージ
(2)資材高騰に伴う労務費へのしわ寄せ防止
○契約前のルール
・資材高騰など請負額に影響を及ぼす事象(リスク)の情報は、受注者から注文者に提供するよう義務化
・資材が高騰した際の請負代金等の「変更方法」を契約書記載事項として明確化

○契約後のルール
・資材高騰が顕在化した場合に、受注者が「変更方法」に従って契約変更協議を申し出たときは、注文者は、誠実に協議に応じる努力義務※ ※公共工事発注者は、誠実に協議に応ずる義務


(3)働き方改革と生産性向上
○長時間労働の抑制
・工期ダンピング対策を強化
(著しく短い工期による契約締結を受注者にも禁止)

○ICTを活用した生産性の向上
・現場技術者に係る専任義務を合理化(例.遠隔通信の活用)
・国が現場管理の「指針」を作成(例.元下間でデータ共有)
特定建設業者※や公共工事受注者に効率的な現場管理を努力義務化 ※ 多くの下請業者を使う建設業者
・公共工事発注者への施工体制台帳の提出義務を合理化
(ICTの活用で施工体制を確認できれば提出を省略可)
ICTを活用した生産性の向上【目標・効果】    ・全産業を上回る賃金上昇率の達成(2024~2029年度)
(KPI)          ・技能者と技術者の週休2日の割合を原則100%(2029年度)

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 国土交通省 ]
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00221.html
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