被相続人の多額負債
被相続人に多額の負債がある場合どうしたらいいのでしょうか?
◆相続とは、被相続人に帰属する権利義務の一切を包括的に承継することです。
そのため土地や建物などの資産(財産)のみを相続し、金融機関からの借入金などの負債(いわゆる借金)は相続しないということは出来ません(認められません)
民法上、これからの権利義務を相続人が承継するか否かは、相続人の決定(選択)にまかされています。したがって、相続人は、次に掲げるいずれかの方法を選択することになります。
1.単純承認して、土地や建物などの資産と一緒に多額の債務(借金等)も引き継ぐ
2.相続放棄して、自己が引き継ぐべき相続財産のすべてを他の相続人に引き継がせる
3.限定承認して、土地や建物などの資産の範囲内で債務(借金等)を引き継ぐ
相続放棄及び限定承認については、相続開始があったことを知った日から三ヶ月以内に家庭裁判所に手続きをしなくてはなりませんので、早い時期に手続きするように注意してください。
参考資料・法令
民法896条・920-922条