【労務】11月は「過労死等防止啓発月間」です
厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行います。この月間は「過労死等防止対策推進法」に基づくもので、過労死等を防止することの重要性について国民に自覚を促し、関心と理解を深めるため、毎年11月に実施しているものです。
■平成28年度過重労働解消キャンペーの概要
月間中は、国民への周知・啓発を目的に、全国43会場で「過労死等防止対策推進シンポジウム」を行うほか、「過重労働解消キャンペーン」として著しい過重労働や悪質な賃金不払残業などの撲滅に向けた監督指導や無料の電話相談などを行う予定です。
※「過労死等」とは・・・業務における過重な負荷による脳血管疾患もしくは心臓疾患を原因とする死亡、もしくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡またはこれらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害をいいます。
1.実施期間 実施期間
平成 28年11月1日(火)~11月30日(水)までの1か月間
2.具体的な取組 具体的な取組
(1)労使の主体的な取組を促進
キャンペーンの実施に先立ち、 厚生労働省労働基準局長が、使用者団体や労働組合に対し、長時間労働削減に向けた取組に関する周知・啓発などの実施について、厚生労働大臣名による協力要請を行い、労使の主体的な取組を促す。また、都道府県労働局においても同様の取組を行う。
(2)労働局長によるベストプラクティス企業への職場訪問を実施
都道府県労働局長が長時間労働削減に向けた積極的な取組を行っている企業を訪問し、取組事例を報道等により地域に紹介。
(3)過重労働が行われている事業場などへの重点監督を実施
ア.監督の対象とする事業場等
以下の事業場等に対して、重点監督を実施。
(イ)長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場等
(ロ)労働基準監督署及びハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業等
※必要に応じ夜間の立ち入りを実施。
※(ロ)については、監督指導の結果、法違反の是正が図られない場合、是正が認められるまで、ハローワークにおける職業紹介の対象としない。
イ.重点的に確認する事項
(イ)時間外・休日労働が時間外・休日労働に関する協定届(いわゆる36協定)の範囲内であるか等について確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
(ロ)賃金不払残業が行われていないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
(ハ)不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導。
(ニ)長時間労働者に対しては、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導。
ウ.書類送検
重大・悪質な違反が確認された場合は、送検し公表。
(4)電話相談を実施
フリーダイヤルによる全国一斉の「過重労働解消相談ダイヤル」を実施し、都道府県労働局の担当官が相談に対する指導・助言を行う。
フリーダイヤル:0120-794-713、平成28年11月6日(日)9:00~17:00
※「過重労働解消相談ダイヤル」以外にも、常時相談や情報提供を受付。
(イ)最寄りの都道府県労働局または労働基準監督署(開庁時間:平日8:30~17:15)
(ロ)労働条件相談ほっとライン【委託事業】
平日夜間・土日に、労働条件関して、無料で相談を受付。
フリーダイヤル:0120-811-610
相談受付時間: 月・火・木・金⇒17:00~22:00、土・日⇒10:00~17:00
(ハ)労働基準関係情報メール窓口
労働基準法等の問題がある事業場に関する情報をメールで受付。
URL:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/mail_madoguchi.html
(5)周知・啓発を実施
使用者等へのリーフレットの配布、広報誌、ホームページの活用により、キャンペーンの趣旨などについて広く国民に周知を図る。
(6)過重労働解消のためセミナーを開催
企業における自主的な過重労働防止対策を推進することを目的として、11月を中心に全国で計60回、「過重労働解消のためセミナー」【委託事業】を開催。(無料でどなたでも参加可)
URL:http://partner.lec-jp.com/ti/overwork/
参照ホームページ[厚生労働省] http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000137977.html
電通の報道を受けて、世間では過重労働や長時間の時間外労働などに大きな関心があると思います。
確かに目の前の仕事を精一杯こなす・・・と言う現状でそこまで対応できない!という状況もわかります。
しかし、ブラック企業の汚名を着せられないためにも、重大な事故や労働者とのトラブルになる前に、労働時間管理を含めての労務管理の大切さに経営者の方々は気付いて欲しいと思います。
そして、私は「労務管理をやろう!!」と決意してくれた経営者によりよい相談相手でいたいと思っています。