BCPに関連する行政書士業務
「BCPに関連する行政書士業務」についてよくあるご質問にお答えします。
- BCPとは何ですか?
- BCPとは、「Business Continuity Plan」の略で事業継続計画と呼ばれるものです。自然災害や大規模停電、原材料の高騰、交通機関のマヒ等の様々な理由によって、事業の遂行に支障を来す事態の発生を想定し、事業活動が停止、あるいは大幅に低減することなく迅速に企業活動を回復できるよう平等に構築する事前対策のことを言います。例えば、緊急時における人事配置、原材料や燃料等の調達、行政協力、迅速な緊急対策資金の調達、非常時の他社との業務協力関係の構築等、様々な局面におけるマネジメントの構築を行います。
- BCP策定に関し、行政書士業務としてどのような支援ができるのでしょうか?
- BCPの策定そのものが全て行政書士の本来の業務に当てはまるものではありません。しかしながら、国土交通省が実施する「建設業における事業継続計画の認定制度」のように、策定したBCPを行政機関に提出し、認定を受けることで入札参加資格登録において有利な評点が得られるような制度もあり、このような場合における事業継続計画の作成は行政書士の法定業務に該当します。また、BCPの策定過程において、行政機関との協力契約文書を策定したり、他の企業との緊急時の協力契約を策定する業務は、権利義務・事実証明に関する書類の作成に該当しますので、BCPの策定のコンサルティングが行政書士業務に派生することも多いと言えます。
- BCP策定に際しての注意点はありますか?
- 災害等は「想定外」であるほど事業活動に甚大な影響を及ぼします。許認可の取得から入札参加までの支援や法令遵守の指導等、行政書士も常日頃から法律上のアドバイスを中心に経営の支援に深く関与しますが、経営の実態を見据えながら、関与する事業者の業界でどのような緊急事態が予測されているかのアンテナを張り巡らせ、その対策に関する情報の収集を怠らない姿勢と研究心を持ち続けていくことが肝心です。社会情勢も踏まえて、どのような事象が危険因子として注目されているのかに常に目を光らせながら、事業主の方と共にリスクマネジメントしていく必要があると言えます。