平成30年北海道胆振東部地震の災害に伴う雇用調整助成金の特例について
今般の平成30年北海道胆振東部地震の影響により事業活動が急激に縮小する事業所が生じ、地域経済への影響が見込まれます。厚生労働省では、平成30年北海道胆振東部地震による災害に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して、下記のとおり雇用調整助成金の特例措置を講じることとしました。
雇用調整助成金とは、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的 に休業等(休業及び教育訓練)又は出向を行い労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当、賃金などの一部を助成するものです。
【特例の対象となる事業主】
平成30年北海道胆振東部地震による災害に伴う「経済上の理由」により休業等を余儀なくされた 事業所の事業主(※平成30年北海道胆振東部地震による災害に伴う休業等であれば被災地以外の事業所でも利用可能です。)
※平成30年北海道胆振東部地震の影響に伴う「経済上の理由」
(例)
・取引先の地震被害等のため、原材料や商品等の取引ができない場合
・交通手段の途絶により、来客がない、従業員が出勤できない、物品の配送ができない場合
・電気・水道・ガス等の供給停止や通信の途絶により、営業ができない場合
・風評被害により、観光客が減少した場合
・事業所、設備等が損壊し、修理業者の手配や修理部品の調達が困難なため、早期の修復が不可能である
ことによる事業活動の阻害
【特例の内容】
本特例は、休業等の初日が平成30年9月6日から平成31年3月5日までの間にある、上記特例の対象となる事業主に対して以下を適用します。
(遡及適用)
現行、休業等に係る計画届は事前の提出が必要ですが、平成30年9月6日以降に初回の休業等がある計画届の提出に関しては、30年12月20日までに提出のあったものについては、休業等の前に届出られたものとされます。
①生産指標の確認期間を3か月から1か月へ短縮する
現行、生産指標、販売量、売上高などの事業活動を示す指標の最近3か月間の月平均値が、前年同期に比べ10%以上減少している事業所であることを必要としているが、この指標の期間を最近1か月とする。
②災害発生時に起業後1年未満の事業主についても助成対象とする
平成30年北海道胆振東部地震災害発生時において起業後1年未満の事業主については、昨年同期の生産指標と比較が困難であるため、災害発生時直前の指標と比較する。
③最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても助成対象とする
現行、雇用保険被保険者および受け入れている派遣労働者の雇用量を示す雇用指標の最近3か月の月平均値が、前年同期と比べ5%を超えかつ6名以上(中小企業事業主の場合は10%を超えかつ4名以上)増加していないことを必要としているが、これを撤廃する。