「適格請求書発行事業者の登録申請書」の処理期間について
国税庁はこのほど、消費税インボイス制度の「適格請求書発行事業者の登録申請書」の処理期間について、情報をHP上に公開しています。令和5年10月から導入されるインボイス制度を適用するためには、「適格請求書発行事業者登録」を行う必要があり、2年前となる令和3年10月1日から登録申請が開始されていますが、10月末現在(8月決算法人申告期限である11月1日提出分まで集計)の登録申請件数は約10万3千件と、10万件を超える一方で、審査後に登録された件数は4万6496件と半数以下にとどまっています。
情報では、登録申請書を提出してから登録の通知を受けるまでの期間について、提出された登録申請書の件数や個々の審査等に要する期間によって異なるが、おおまかな目安として、申請書の提出方法が書面の場合は「1ヵ月程度」、e-Taxの場合は「2週間程度」の期間を見込んでいると説明されています。
その上で、現在の処理状況に関して、登録申請の受付開始直後で多くの登録申請書が提出されたことや、記載誤りや記載漏れ等が多く見受けられ、上記の期間内に登録通知が終了しないケースが発生していることを明らかにしています。
そして、まだ登録通知が届いていない者については、提出された登録申請書は順次審査をしており、登録処理終了までしばらく待ってほしいことを、これから登録申請書を提出する事業者へは、記載誤りや記載漏れ等がないかどうか確認の上、提出するよう求めています。
なお、国税庁では、適格請求書発行事業者の登録申請書の提出に当たり注意してほしい事項を下記のようにとりまとめています。
【適格請求書発行事業者の登録申請書の提出に当たりご注意いただきたい事項】
適格請求書発行事業者の登録申請書の提出に当たり、記載漏れ、記載誤り、二重送信が見受けられます。これらの記載誤り等がある場合は、審査に通常よりも多くの時間を要することとなりますので、提出前に誤り等がないかどうか確認のうえ、ご提出ください。
~申請書の記載に当たり、特にご注意いただきたい事項~
【住所又は居所(法人の場合)本店又は主たる事務所の所在地】欄
〔法人事業者の方へ〕
・登記上の所在地を正しく記載してください。建物名、部屋番号も正確に記載願います。
【氏名又は名称】欄
〔法人事業者の方へ〕
・登記上の法人名を正しく記載してください。大文字・小文字、アルファベット表記・カナ表記も正確に記載願います。
〔個人事業者の方へ〕
・屋号を公表したい事業者の方は、別途「公表申出書」の提出が必要です。「氏名又は名称」欄へ屋号は記載しないようご注意願います。
・氏名は、住民票等に記載された漢字(字体)を正しく記載してください。
なお、常用漢字等を使用して公表しますので、申請書に記載された文字と公表される文字とが異なる場合があります。
【代表者氏名】欄
〔個人事業者の方へ〕
・「代表者氏名」欄への記載は、法人事業者の方のみ必要です。個人事業者の方は、記入しないようご注意願います。
【事業者区分】欄
〔法人事業者及び個人事業者の方へ〕
・「課税事業者」/「免税事業者」のいずれかにチェックが入っているかご確認ください。
【次葉】
〔法人事業者及び個人事業者の方へ〕
・次葉の「登録要件の確認」欄は全ての事業者の方に記載していただく必要があります。記載漏れがないかどうかご確認ください。
~e-Taxの送信に当たり、特にご注意いただきたい事項~
一度送信した後、後日同じ内容で再送信されるケースが見受けられます。「受信通知」を確認いただき、二重送信とならないようご注意願います。なお、二重送信となっている場合、原則として最後に送信された登録申請書を有効なものとして取り扱わせていただきます。
詳しくは下記参照先をご覧ください。