2024年07月19日 新着情報

「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム」は、令和6年6月5日の第4回会合において、これまでの議論の中間取りまとめを行い、厚生労働省から公表されました。中間とりまとめでは、男女間賃金格差が比較的大きい5産業について所管省庁において分析し、このプロジェクトチームで議論した結果などが取りまとめられています。


■「男女間賃金格差の解消に向けた職場環境の変革」(概要)


1:本プロジェクトチーム設置の背景・趣旨

・我が国の男女間賃金格差は、長期的には縮小傾向にあるが、欧米主要国と比較すると依然として大きい。
・男女間賃金格差は、産業ごとにばらつきがあり、企業規模別では大企業の方が大きい。
・女性活躍は、人口減少下での労働供給増、生涯所得向上、老後の支えの強化を通じた消費拡大、イノベーション促進等の経済的意義。
・女性が出産後に就労継続する場合、出産後に離職し再就職しない場合と比べ、世帯の生涯可処分所得は約1.7億円増加との試算。「年収の壁」を超えてパートで復職した場合(年収150万円)、「年収の壁」内で働く場合(年収100万円)と比べ世帯の生涯可処分所得は約1,200万円増加。
・男女間賃金格差が大きい地域から若い女性が流出している可能性があり、格差解消は地域経済の持続性を高める上でも重要。
男女間賃金格差の解消に向けた職場環境の変革
2:各業界における実態・課題の分析・対応策の整理
<概ね産業共通に見られた課題>

・男女間で勤続年数の差がある ←仕事と家庭の両立がしにくい勤務状況(長時間労働等)による出産・育児等での離職、キャリアの中断
・男女の管理職登用に差がある ←女性の勤続年数が短い、ロールモデルがいない・少ない
・管理職、本人等の意識・職場の風土の問題 ←「○職は男性」「□職は女性」等のアンコンシャスバイアス

<各産業において見られた課題・要因と企業等での対応策例>
①金融業,保険業

【課題】総合職・一般職の男女の配置の偏り(例:大手で総合職の女性比率が1~2割(採用では3~4割)のところが多い、一般職の女性比率が9割以上等)、総合職の中での男女の職務の偏り
【要因】総合職の転勤や長時間労働の敬遠、窓口業務や一般職は女性という意識
【対応策】女性管理職割合の数値目標設定、一般職を廃止し、総合職への一本化等の職種再編等

②食品製造業
【課題】労働者全体に占める女性割合が高い(55.4%、産業計47.6%)一方で、管理職に占める女性割合が低い(7.4%、産業計11.2%)
【要因】育児等に加え近年は配偶者転勤による女性の離職、昇進への不安等
【対応策】柔軟な働き方の促進(配偶者同行休業含む)、成果で評価する社風や制度づくり等

③小売業
【課題】店舗におけるパートタイム雇用など、労働者全体に占める非正規雇用労働者の割合が高く(71%)、非正規雇用労働者に占める女性の割合が高い(女性77%)
エリア総合職・一般職の従業員が、本社管理職を希望しない場合あり
【要因】本社の勤務形態(転勤、融通性の少ない労働時間)を敬遠する、年収の壁等
【対応策】非正規雇用労働者の待遇改善、店舗リーダー等上位職へのキャリアアップとともに、地域限定正社員や短時間勤務制度など正社員としての多様な働き方の実現等

④電機・精密業
【課題】技術職女性人材の少なさ(正社員採用に占める女性比率が26.5%と、産業計(34.9%)より8.4%低い)
管理職一歩手前のポストへの昇進における男女登用差
【要因】理工学部出身の女性割合が低く、女性の採用が少ないため、ロールモデルが少ない
【対応策】理工系女性の育成、採用増加、女性管理職の育成等

⑤航空運輸業
【課題】職種ごとの男女比率に差が大きい(女性比率:操縦士1.7%、客室乗務員99.8%)、女性の勤続年数が短い
【要因】「操縦士は男性」「客室乗務員は女性」との先入観、海外含む宿泊を伴う勤務
【対応策】ロールモデル紹介、育児期にバックオフィスに配置する等の職場環境の改善、国際比較を含む実態調査、更衣室等のハードの整備等

※男女間賃金格差が比較的小さい産業についても、実態を把握して議論の参考にした。
(例:情報通信業においては、テレワーク等の柔軟な働き方の推進を通して、女性活躍推進に向けた取組が行われている。)
※同業に属する放送業については男女間賃金格差が比較的大きい事業者において、女性のキャリアの継続やキャリアアップを支援することの重要性が確認された。


3(1)各業界における男女間賃金格差の解消に向けたアクションプラン策定
・2を踏まえ、業界や企業は、引き続き実態の把握、課題の分析等に取り組みつつ、継続的な女性の登用、継続就業を可能とする仕事と家庭の両立支援や働き方の見直し、職種の再編など人事改革、アンコンシャスバイアスを含めた意識変革、リ・スキリング、労働環境改善、非正規雇用労働者の処遇改善等に取り組むことが重要。

・まずは、今回分析した5産業について、課題の整理を引き続き深めつつ、男女間賃金格差解消に向けたアクションプランを、業界において、令和6年内に策定に着手し、できるだけ早期に公表することを要請する。

・業界としての課題を踏まえ、女性活躍に関する目標を設定するとともに、定期的に実態を確認し、必要に応じてアクションプランを見直すといったPDCAの実施

・傘下企業に対し、女性活躍に関する状況把握の基礎4項目(女性採用者割合、男女の平均継続勤務年数、女性管理職割合、労働者の平均残業時間数)の情報開示と賃金格差要因分析のツールを活用した自主点検を促すとともに、これらの取組について女性の活躍推進企業データベース(女活DB)を活用するよう促す
・この他の産業については、上記5産業におけるアクションプランの検討も参考にしつつ、並行して検討を深める。

※国の行政機関については第5次男女共同参画基本計画等に基づく取組を推進するとともに、各府省等において、さらに男女間給与差異の分析を行い、好事例も参考に、新たな取組等について検討する。また、地方公共団体の取組を支援する。

「女性の活躍推進企業データベース」は、女性活躍推進法に基づき、各企業が策定した一般事業主行動計画と、自社の女性活躍に関する情報を公表するウェブサイトで、厚生労働省が運営
<主な掲載データ>
・男女の賃金の差異
・労働者に占める女性労働者の割合
・採用した労働者に占める女性労働者の割合
・管理職に占める女性労働者の割合
・男女の平均継続勤務年数の差異
・一月当たりの労働者の平均残業時間

3(2)アクションプランを支えるための政策的対応の方向性
3(1)のアクションプランの効果的な策定と実施を促すため、以下のとおり必要な支援を行う。

①男女間賃金格差の「見える化」の促進等
(現状・課題)
・女性活躍推進企業データベース(女活DB)では、全国2.2万社を超える企業がデータを公表しているが、女性管理職割合のみランキング表示が可能。
・女活DB上で男女賃金格差の公表は開示義務対象(労働者数301人以上。約17000社)の7割強にとどまる。

②自社の分析や女性登用等の対策を実施する企業への支援
(現状・課題)
・男女間賃金格差の公表にあたっては数値情報のみならず、背景にある課題や要因の分析が必要だが、その分析が不十分な企業もみられる。

③継続就業等に向けた仕事と家庭の両立支援
(現状・課題)
・出産前後で離職する女性は減少しつつも一定数存在。
・女性の育児休業取得率80%に対し、男性は17%と低い水準。

④非正規雇用労働者の処遇改善等の支援
(現状・課題)
・近年労働市場参入が進んだ女性は、非正規雇用の割合が高止まり(女性53.2%、男性22.6%)。
・不本意非正規雇用の割合(女性6.9%、男性15.3%)は減少するも、正規雇用は長時間労働、非正規雇用は雇用が不安定、正規雇用との賃金差、教育訓練機会等に課題。
・年収の壁を意識した就業調整。

⑤女性の少ない分野への対策を含む社会全体での女性の活躍の後押し
(現状・課題)
・若いうちからの働きかけがジェンダー意識にとらわれない行動変容につながるとの指摘。
・大学で理工系を専攻する女性は7%にとどまる。
・理工系分野など女性が少ない業界・職種では男性経営者・管理職等の先入観により女性の受け入れが進んでいない可能性。また、社会全体におけるアンコンシャスバイアスの存在は引き続き大きな課題。

(政策的対応の方向性)
・女性管理職割合及び女性の平均勤続年数の一覧性(ランキング表示)を強化し、解像度を向上
・女活DBへの登録社数の増加に向けた取組の強化
・白書等において男女間賃金格差の分析を深化等
・賃金格差要因分析のツールの作成・活用促進
・中小企業に対するコンサルティング等の相談支援等
・改正育児・介護休業法等の着実な施行等
子の年齢に応じた柔軟な働き方の実現
男性育休取得率の公表義務の対象拡大
一般事業主行動計画策定時の数値目標(男性育休取得率、時間外・休日労働)の設定の義務付け等
・正規・非正規雇用間の賃金差とその理由、キャリアアップに向けた取組(正社員転換等の状況の点検・分析を促進
・労働基準監督署等における同一労働同一賃金の更なる徹底、「多様な正社員」制度の普及と正社員化の一体的推進
・非正規雇用労働者に対するリ・スキリング支援
・「年収の壁・支援強化パッケージ」の活用促進、短時間労働者への被用者保険の適用拡大に向けた取組等
・好事例やロールモデルの紹介等を通じた企業・大学・学術団体等による理工系女性人材の育成の促進
・アンコンシャスバイアスを払拭すべく、重点的な広報と企業の意識と理解の促進を図る戦略的な周知啓発の展開等

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40628.html
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