届出・申請手続きの一般常識
「届出・申請手続きの一般常識」についてよくあるご質問にお答えします。
- Q1.署名・記名捺印とは?
- Q2.捺印と拇印との違い
- 署名・記名捺印とは?
- 署名とは、自分自身で氏名を手書きすること(自署のこと)を言います。また記名捺印とは、ゴム印や印刷、ワープロなど署名以外の方法によって氏名を記入して捺印することです。どちらによっても本人が認めた真正な書類ということで、法律上の効果に変化はありません。
しかし、日本の慣習としては文章に捺印をすることが広く知れ渡っているので記名の場合はもちろん、各種契約書などのような特に重要な書類には、署名の場合であっても更に捺印をしてもらった方が安心ですし、実際の扱いにも合致しています。 - 捺印と拇印との違い
- 印鑑をたまたま持っていない時、記名の後に丸を書いてその中心に自分の姓を手書きしたりすることが見受けられますが、当然に捺印としての効果が認められないことはいうまでもありません。それくらいならば拇印を押した方がよいでしょう。
ただし「署名・記名捺印とは」で記載したように自署のみでも法律上は有効ですので、大事なのは真実にもとづいて、その文章が作成されたのか否かであるとも言えます。
結局、丸で囲った自分の姓や拇印は捺印ではありません。もちろん自署である以上、署名としての有効性はありますが、日本の慣例上自署の場合でも捺印が一般であるため、このような場合信用性、真実性の点で、決して万全とまでは言えないということでしょうか・・・
ここで押印見直しガイドラインを掲載しておきます。
各省庁はこれに沿って押印のあり方を見直し、廃止を含めた合理化を行います。
このような押印の廃止が、申請や届出の電子化やペーパーレス化にも有効に寄与していくことはいうまでもありません。
(1)記名に押印を求めている場合
ア:押印を求める必要性や実質的意義が乏しく、押印を廃止しても支障のないものは廃止し、記名のみでよいこととする。
(一般的な例として)
1.閲覧・縦覧の申請書、施設の利用申込書等で、対象が不特定の者であり、押印を求めてまで本人を確認する必要ないもの
2.履歴書、住所変更届、廃業届等で、単に事実・状況を把握することのみを目的としているもの
3.各種の国の学校における学生・生徒の場合のように、国と継続的な関係にある者からの届出・報告等で、当該本人からのものかどうかについて紛れのないもの
4.受験願書、更新申請書で、当該本人であることの確認が、一連の手続きの過程で運転免許証、パスポートを始めとする公的証明書の提示等ほかの手段により可能なもの。
イ:アにより記名のみでよいこととされる文書以外の文書についても、できるだけ記名押印又は署名のいずれかでよい選択制とし、押印の義務付けを廃止することとする。
(2)署名に押印を求めている場合
原則として押印を廃止し、署名のみでよいこととする。