NPO法人の設立3.
「NPO法人の設立」についてよくあるご質問にお答えします。
- 費用や期間について教えてください。
- 申請後、2箇月間の縦覧期間(所管官庁が指定した場所で書類が公衆の縦覧に供されます)を経て認証となります。
標準処理期間は自治体によりまちまちですが、縦覧期間があることから、事務処理の期間を含め、最低でも3箇月程度は見ておく必要があります。
なお、この期間とは別に、申請書案の作成に要する期間や所管官庁(または委託された団体)との事前協議の時間が必要ですので、NPO法人の設立にあたっては、十分時間に余裕を持った計画を立てることが重要です。
NPO法人は認証申請や登記申請に手数料等の費用は掛かりません。株式会社に比べ、非常に安く設立することができると言えます。
なお、平成27年度の報酬額統計調査によると、行政書士による設立認証申請の報酬額平均は193,211円となっています。 - よくある相談事例とそれに対する対応を教えてください。
- NPO法人のメリット、デメリットを教えてほしいとの相談が一番多いです。一般的にメリットは、信用面や節税対策、デメリットには、様々な事務管理(税務関連書類、決算後の事業報告書、所管庁への各種届出など)や法人の情報公開、更に所轄庁に監督されるため、法律上の規定を守らなければ、罰則規定によって、罰金や過料が課せられるということが挙げられます。
ただ、その相談者により、メリット、デメリットは変わりますので、相談者の求めるものを汲み取れるよう、打ち合わせの時間をしっかりと取ることが一番の対応だと思います。 - 最近の動向について教えてください。
- 相談者の中には、NPO法人の事業は税金が掛からないと思っている方が多くいらっしゃいます。これは、NPO法人のメリットに非収益事業(特定非営利活動)は公益法人と同様に非課税ということが挙げられているからだと思います。しかし、NPO法人の非収益事業でも法人税法の「収益事業」に該当してしまうと、税務上は『収益事業』として法人税の課税対象になってしまいますので、気を付けるべきところだと思います。
- その他
- 設立したら終わりと考えるのではなく、その後もそのNPO法人と一緒に活動していくといった気持ちで、打ち合わせ等に対応されていれば、相談者からの信頼に応えられると思います。